2011年10月アーカイブ
2011年10月24日
ハマスタを貶すなら日没を待て 〜日没サスペンデッドにつき再試合〜
続けてもう少し書く。
○京急+ミツウロコ等横浜系企業連合に勝ち目はあったのか?
多分、万に一つの勝ち目も無かったかと。先般より私は「NPB=秘密クラブ」説を唱えておりますが、球団売却およびその承認にはその性質が諸に出ます。まあ、どのような場であれ、既存プレイヤーに対する事前の根回しは大変に重要であり、その中から自らの後ろ盾になってくれそうな奴を見つけておくというのは非常に重要です。今回いろいろあったとはいえ、ある程度DeNAとTBSおよびオーナー会議も絡めて交渉の道筋が立った後での挙手というのは、どう見積もっても不利なんですよね。去年も結局話は流れたとはいえ、ノジマが参入しようとして素気無くされたのも記憶に新しいところ。
また、企業連合すなわちJVという形で参入する場合、球団会社をどのように構成するつもりなのかが一社のみによる単独保有の場合以上に問題になるんじゃないでしょうか。まあ、合弁会社として各企業からの出向社員・役員だらけで構成することもできますが、出資比率や株主構成の変更にもいちいちうるさく言ってくるNPBの監視の下、続けて行くのは容易ではないはずです。そこをもう球団企業単体でも足腰強くやって行ける経営を目指してみたいな絵図をハッタリ半分でもいいので描けていたならあるいはですが、まあ、無理筋だなと。
○無料招待席くらい、どこにでもある話じゃんね?
地域密着のためにと打った施策が時代背景の変遷によって実態にそぐわなくなる事例というのは良くある話で、これなんかもそうなんだよねと言ってしまえばそれまでなんですが。
http://blog.livedoor.jp/tbi38/archives/4436036.html
変革!! Baystars blog : 知ってほしい。ハマスタが抱える事実
横浜スタジアムは、横浜公園が国有地であること、且つ都市公園法によりプロ野球専用の球場を建設することが出来ないことから、第3セクターとして設立された㈱横浜スタジアムが球場建設後に横浜市に無料で寄付したという経緯があります。
この寄付に対する見返りとして横浜市は、『公園施設の寄付に関する契約』をスタジアム側と締結。株式会社は球場施設のプロ野球興行開催の優先的使用の許可にはじまり、売店経営・広告物掲出・放映権等あらゆる権利を『45年』間に亘って握り続けているのです。
他方、㈱横浜スタジアムは球場建設費充当のため1口250万円の株を、『45年』間プロ野球公式戦バックネット裏特別席の無料優先権を付与する形で販売。すると20億円の資金が集まったそうです。
単純計算すると無料席は800席存在、過去の記事では設立後の増資分を含めると1200席あるとも言われます。
文春が言うところの『永久シート』を含め、広告・物販収入が入らない本拠地使用球団が収入源の頼みの綱の入場料のうち、1000席以上をゼロで計算しなければならないというのは球団経営を逼迫させる要因にしかなりません。
たかだか1000席程度をタダ席扱いしなければいかんのがそんなに大事なら、収容人員4万人のビッグスワンの優に半分以上をタダ券で集めたとすらうたわれるアルビレックス新潟の立場は一体どうなるんでしょう。しかも当時は指定管理者指名もまだない「間借り」状態で条件は同じだったはずですし。
だいたい、今の横浜スタジアムの空席って1000席どころの話じゃないじゃん。
○というか
この横浜スタジアム建設時の施策をまるで悪代官のタクラミのような扱いで報じられるってつまり、地域のためによかれと思って行う取引がいつ爆弾として扱われるか分からない、って言ってるようなものなわけで。これじゃ地域密着なんておっそろしくて口にできないって話じゃないかなあ。この程度の融通の話、ホントに他球場にはないの?何がそんなに悪い話なの?これ。コレ読んで皆さん「けしからん!」ってお怒りなんですか?どこがよろしくないんでしょうか。
そしてこれは何度でも言いますが、そんっなに球場会社がおいしいところ握ってるなら尚の事ここの株買って支配権を握りましょうよって話にしかならないと思うんですけど。同業者さんなんだから話もしやすいでしょう、フジさんとテレ朝さんがそれぞれ持ってる5.74%を買い取るところから始めてみたっていいんじゃないでしょうか。ねえ?
○もう椅子取りゲームは終わった
横浜を出てだいたいどこへ行くのか、アテを考えて言ってらっしゃるのか不思議な方が大勢ですが、楽天参入時に「最後の椅子」として取り上げられたのが仙台なのであって、あとはもう、NPBの本拠地としてキャパが保てるかどうか疑わしい場所ばかりですよ。
NPB、そしてMLBでも同じような傾向なんですが、プロ野球球団本拠地として選ばれているのはどこもだいたい「100万人以上」の都市・都市圏ばかりなんです。そのくらいの規模が無いと、平日三連戦の興行も含めた観客動員で安定した数字を見込めない。そして球場への安定したアクセスを確保するための交通網を整備できる余力が保てない。1,2週に一度のホームゲーム開催で済むサッカーの試合とは要求される都市機能レベルが根本的に異なるんです。これを日本で供給できる都市圏って、札仙広福レベルがギリギリ。それ以下は形の上では100万人居るけれども、といったようなところばかり。
それでなくても新潟は独立リーグ球団であるアルビレックスBCとの兼ね合いもあるし、指定管理者はアルビレックス新潟・都市緑化センターグループが持ってるし(これぞ地元球団と財団法人とのJVですよ)、ここに食い込むのもこれはこれで大変ですよ。まあ、金に物言わせてぶんどるって方法もあるかもしれませんけど、横浜スタジアムとこっちと、どちらが安いかな、という話で。静岡だって、草薙球場にプロ野球を入れるにはさらに改修が必要でその費用負担は球団にお願いする必要がっていう話ですし。ま、どこも一筋縄じゃ行きませんよ。
○あたしとあのこの、どっちをとるの?(何
結論としては、「地元密着か球団存続か」を仮に二者択一で決めなければいけないときに、後者を選ぶ声が多くの場合圧倒的に多数であるということがNPBの限界であり、そこに正面から向かい合おうとせずにただのアリバイ作りとして前者を振りかざすその姿勢って、どういうことよと。
その地元からとってみれば、(曲がりなりにも)愛してきたクラブがそこから居なくなろうかというのに、外野はそれを黙って受け入れろと迫る。その図が如何に暴力的なものなのかは、実際にこれを受ける立場にならないと分からないものかもしれません。その他大勢にとってはNPBの試合は「TVを通して」観るものでしかなく、それが何処で行われているかは知ったことじゃないわけなのです。
2011年10月23日
ハマスタを貶すなら日没を待て
この問題って、結局TBSがどこまで腰据えてNPBにコミットしているのかを測るだけの意味しかなくて、ナベツネといっしょになってハマスタに向かって「きたないなさすが」とか言って拳振り上げて喜んでるような輩は一度我に帰ってそのおめでたさを心配した方がいいと思います。さもないとどこぞの球団社長みたいなことになりますよ。あ、中日ドラゴンズさんリーグ優勝おめでとうございます。
たとえば楽天が仙台入りするにあたっての宮城球場改修や広島の新球場建設に何十億が投下されたように、日常的な運営にかかるコストとは別にTBSがスタジアムおよびその周辺・地元に対して投資を行ったという話は寡聞にして全く聞いていませんし。もしそういう実績が本当はあるならそれを交渉材料にすればいいし、それがないなら尚の事、市やハマスタに対してお金も出さずに言うことだけ聞かせようというなら、どんだけ虫のいい話ですか?というだけのことでしょう。得るもの欲しけりゃコストも払えと。
http://blog.livedoor.jp/yuill/archives/51620215.html
バックスクリーンの下で ~For All of Baseball Supporters~ : さらば、横浜
http://blog.livedoor.jp/tbi38/archives/4436036.html
変革!! Baystars blog : 知ってほしい。ハマスタが抱える事実
この手の「ハマスタぼったくり」論に簡単に乗っかる人たちって、横浜スタジアム以外の球場がどのような運用になってるのか調べようともしないのかほんとに不思議なくらいですね。そんなにハマスタを好きなようにしたいなら、なぜ「株式会社横浜スタジアム」を買おうとしないんでしょう。
http://www.uforeader.com/v1/se/E04682_0070FR47_8_51.html
株式会社 横浜スタジアム - 大株主の状況 (娯楽業) - 有価証券報告書を閲覧・検索するなら有報リーダー
「ハマスタをボールパーク化する」ために球場会社(=株式会社横浜スタジアム)と球団会社(=株式会社横浜ベイスターズおよびTBS)が手を取り合いましょう、って話で、ディールとしては普通に事業提携か、それで足りないなら企業買収して同一グループ化しましょう、って話の進め方すればいいはずなのに、なぜそういう話にならないのかさっぱり理解できない。「(NPB球団は)球場施設の管理・運営権の受託を目指している。」と言うなら、既にその権利を持ってる会社を買えばいいじゃんと。現にオリックスは株式会社大阪シティドームに対してそれをやっている。(経営再建中という有利な状況があったからとはいえ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/大阪シティドーム
大阪シティドーム - Wikipedia
http://ja.wikinews.org/wiki/大阪ドーム、オリックスが買収へ
大阪ドーム、オリックスが買収へ - ウィキニュース
もちろん一口に株式会社と言っても、それぞれの社の事情や設立経緯などいろいろあり、買収するにもすんなり行かないことだってあります。が、ダメならダメでそこを取り上げばいい話。そこでやっと「ハマスタがこっちの交渉に乗ってくれない」という話をすればいい訳です。やれ市とスタジアムの癒着だとか黒い噂だとかいう話にしたいなら、そういう交渉を吹っかけてきっちりと状況を整えてから思いきりやればよろしい。
いずれにしろ、どのような交渉が球場会社と球団会社の間にあったのか知りませんが、ここまでのTBSの球団経営へのコミットのしかたを振り返るに、球団存続のための最低限のことくらいしかしてないんじゃないかあんたたち?という疑念しか浮かばない訳でして。
http://www.uforeader.com/v1/se/E04682_S00087UM_14_24.html
株式会社 横浜スタジアム - 事業の種類別セグメント情報 (娯楽業) - 有価証券報告書を閲覧・検索するなら有報リーダー
ざっと眺められる限りにおいてのデータですが、どこも概ね年間10億前後の球場使用料を支払っているというデータが出てきます。中日や巨人、ソフトバンクなどにおいては数十億単位とも。一方で横浜スタジアムは7.8億(2010年度)。この額が妥当かどうか。さらに広告収入等球団分配金は約2.8億(同)。これらの収支が他の球団・球場のケースと比べてどうなのか。こういった一つ一つの数字を基準にしないと、できる話もできなくなってしまいます。それと、「間借り」が悪いならヤクルトだって同じ事例になるわけですが、こっちには問題がないのかどうなのか。そこを踏まえずに横浜だけ取り上げてどうこう言ってしまうあたりに、おめでたさばかりがつのります。
球団経営がそうであるように、球場経営だってタダじゃできない。人的にも金銭的にも必要なリソースがあり、それらを負担して初めてその取り分を主張できるわけです。現状球場会社がそれらを全て負担しているおかげで他より安めの球場使用料で済んでいるというだけのことだったりはしませんか?もし広告・物販収入の配分を変えて球団会社にもより多く取り分が行くようにする代わりに、人を出してくれとか、あれやこれややってくれ、みたいな話になったときに、球団およびTBSにそれに対応するだけの態勢やコスト余力あるんですか?大丈夫ですか?カネもヒトも出さない、けど利益は寄越せ、という交渉だとしたらあまりにあんまりではないですかね。
その上で、横浜に残って続ける場合の収支と、外に出て行って球場を自前でゼロから作る、あるいは既存のところに入るといった場合とそれぞれ比較し、最適なオプションを選択すればいいだけのことでしょう。それで儲かる、そういうアテがある、っていうなら幾らでもどうぞと思います。しかしどうでもいいところで「ハマスタはがめつい」と騒ぎに騒いで煽りに煽って、勢い良く飛び出そうたってどこに行こうというんでしょう。大方行った先で変な業者にうんこつかまされるか、もっとがめつい業者にシリの毛まで抜かされる事態になるかのどっちかでは。まあ、シリの毛抜かれるのが気持ちいいって人もいるかもしれないなあ。
ちなみに、TBSがベイスターズを横浜から出すなと主張する根拠が「TBSがハマスタの株主だから」と真剣に言ってる奴が居てコーヒー吹きました。おめでたさもここまで来るといよいよ盆と暮れの区別すら付かなそうな。ていうか、そんな関係性がTBSと球場会社の間にあるのなら、TBSからハマスタに「もっとベイスターズのために働けよゴラ」ってプレッシャーをかければそれだけで済む話になっちゃうと思います。大丈夫なんでしょうか。
http://blog.livedoor.jp/nanjhogei/archives/5148672.html
"当確"でございます!! : 横浜スタジアム社長が激怒!!!