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2010年5月11日

1/3の純情なGK

いわゆる「試合には出ない1-2人」の選び方って、「万が一」もしもの時にはちゃんと動ける人間を持ってくるもんだしトルシエとかのときもそのつもりだったはずと思う。まさかほんとに試合に(少なくとも現時点で)出られない人間を持ってくるとは思わなかった、っていうコントみたいな話だと思ってる。

http://www.sponichi.co.jp/top/special/paperstop/sponichitop/KFullNormal20100511112.html
スポニチ1面で見る1週間 ― スポーツニッポン新聞社

数日前あたりから「ムードメーカー枠」がどうこう言われるようになり、何かおやと思わせる感じがしていた。最初こそオシムの急な降板からの引き継ぎだったとはいえ、いわゆる「岡田ジャパン」(という言い回しは監督が誰であってもあまり好きじゃないが)というチームを作って来たはずで、今頃チームの士気をどうこうするような「ムードメーカー」をさも後付けするような話は、報道上そういう話にされてしまったかもしれないという点も差し引きつつ、それでもなおぞっとする話じゃないなと思って聞いていた。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2010/05/07/01.html
日本代表に"ムードメーカー枠"導入(サッカー) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース

「ムードメーカー」と聞いて私が思い出すのは80年代後半のNPB読売巨人軍の屋台骨を支えたと言っては過言かも知れないが少なくともベンチはしっかり支えたはずの上田和明である。彼はグラウンド上でこそあまり目立った働きの無いままユニホームを脱いだが、ベンチでやたらと騒いで暴れる(何)映像は幾度となくお茶の間に届けられたために当時を知る野球ファンならまず間違いなく知っている部類の選手である。アンチ巨人に言わせれば誰もが皆「上田?ああ、あの応援団長ね」といった具合で答えたであろう、そのくらいひときわ輝く存在感を醸していた。ベンチで。

http://ja.wikipedia.org/wiki/上田和明
上田和明 - Wikipedia

それでも守備や打席につくことは何度もあったし、戦える状態であったことは疑いない。彼より優れた野手が多数居ただけのことであって、それでも「万が一」にも自分が必要だということであればいつでもグラウンドに駆け出して行く。その気構えがあってこその「ムードメーカー」だったはずである。

この「ムードメーカー」報道にちょっとおやと思ったのは、そうした「万が一」を最初から度外視したような報道が挟まっていることである。トルシエが「いつでも、(試合に出るための)準備をしておけ」と中山秋田を招集したのとは様子が違うということになる。おかしいではないか。最初から試合に出さないつもりで呼ぶならそれは本人に対して侮辱だし、呼ばれなかったその他の選手達にしても失礼であり不幸である。もちろんそうならないよう最大限敬意を払ってのことだとは思うし、いつものこれは報道のあやで、まさか岡田監督自身は本当に試合に使えないのでもよしとしてなどとはゆめにも思ってはいないだろうが、が、それでもなお、である。

http://llabtooflatot.blog102.fc2.com/blog-entry-1754.html
サッカーコラム J3 Plus+  トルシエがゴン中山を召集した理由

そして昨日の代表メンバー23人の発表。岩政連れてくつってもどうせ使わないんだろとか、ガチャピン大丈夫かなコンディション間に合うのかなとか、っつかあー結構ケガ人多くね?とか、まさか矢野が、とか、色々あるにはあったけど一番の驚きは半年間ケガで戦列を離れていたGK川口能活の選出。川口は好きだし選ばれておめでとうとは思うけど、正味これはない。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2010/05/10/13.html
4度目のW杯は絶望的...川口、右内転筋故障(サッカー) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース

発表当日の裏でこんな状態になってるのに、だ。これでいいのか?ナビスコの試合には出るらしいというから大丈夫だろうと言うには言うが、あまりに楽観的すぎやしないか。

http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00101176.html
J's GOAL | J'sGOALニュース | 【W杯メンバー発表!】会見での岡田武史監督(SAMURAI BLUE 日本代表)コメント(全文掲載しました)

アルビレックス新潟は昨年末の移籍市場ではそれまでの正GK北野を奪われ、補強として獲得した高木はキャンプ中に負傷離脱、已む無く第二GK黒河で臨んだ今季J1開幕も第2節でこちらも怪我でアウト。この冬だけで3人もGKを失うはめになったのだ。これでもし東口が当たりくじじゃなかったら今頃はと思うと身の毛もよだつ話である。GKを失うリスク、と言うよりも、「万が一」失ったときに払わされる代償はまず間違いなくとてつもない。1人失うだけでもかなりの分を背負わされることになるのだ。短期決戦、1年フルで戦うのとは訳が違うとはいえ、それでも川島か楢崎が練習地のスイスか南ア入り後のホテルのバスルームでオーデコロンの瓶落っことしてトラップしようとしてしくじって足怪我して動けなくなって、なんてことだって無くはない。フィールドプレーヤー20人のうち一人が怪我をするというのとは訳が違う。GKのリスクは1/20でも1/23でもない。1/3なのだ。

http://www.valencia.jpn.org/html/legend/canizares.html
サンチャゴ・カニサレス | Valencianista-バレンシアCF応援サイト-

もしこれでさらに川口のことだから、仮にそんなことになったら出られますとか強弁してしまいそうな気もするし、それでいつも通りに確変起こしてデンマーク相手に完封とかやってしまいそうな気さえする。が、よしんばそれでもし決勝トーナメント進出とかなったとしても、私は決して喜べないと思う。そんな「万が一」は、御免被りたい。

ちなみにこの発表に関して、MARCAやasなどスペインメディアは見出しには「驚きはなし」と前置きしつつ、「最大のサプライズは昨季から負傷療養中の川口」と書いている。

http://www.marca.com/2010/05/10/futbol/mundial_2010/1273476692.html
Japón presenta una lista sin sorpresas y con pocas caras jóvenes para el Mundial - MARCA.com

http://www.as.com/futbol/articulo/pocas-caras-jovenes-equipo-japon/dasftb/20100510dasdasftb_4/Tes
Pocas caras jóvenes en el equipo de Japón para el Mundial - Internacional | Mundial 2010 - AS.com

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